職業訓練校ってどんなところ?通ってみた感想

サラリーマン

退職後、ハローワークへ行くと「職業訓練校」の案内を見かけると思います。

職業訓練校とは簡単に言えば、求職者が就職に必要なスキルを勉強できる学校のことです。

私は現在、職業訓練校に通っています。

ただ、訓練校に通うと決めるまでは身近に経験者がおらず不安でいっぱいでした。

実際通った感想としてはちょっと大変、でも通ってよかった!

今回は良かったところ・大変だったところを踏まえて体験談をお話しします。

職業訓練とは

職業訓練とは、失業中または求職中の人が希望する仕事に再就職することを目的として、必要な職業スキルや知識などを習得することができる公的制度です。

近年では「ハロートレーニング」という愛称でも呼ばれるようになりました。

職業訓練は国や自治体が直接運営する施設のほか、委託を受けた民間の機関でも行われています。

職業訓練には大きく分けて、「公共職業訓練」と「求職者支援訓練」の2種類があります。

昔はそれぞれ対象者や給付内容に違いがあったそうですが、今はほとんど違いはないとのことです。

どちらも建設関連やIT系から事務・介護・美容まで、さまざまな訓練を受けられるコースが用意されています。

基本的に受講者の費用負担は教科書代のみで受講費は無料です。

そして通所手当(学校までの交通費)と受講手当1日500円(上限2万円まで)が支給されます

また、雇用保険受給者は訓練開始日に所定給付日数が一定以上残っていれば、訓練終了まで基本手当の給付が延長されます。(最長2年)

雇用保険を受給していない場合でも、職業訓練受講給付金が月額10万円支給されます。

受給に当たっては細かい条件があるのでハローワーク窓口で相談するのが一番良いです。

厚生労働省のホームページもありますが少し分かりにくいので

こちらの記事が詳しくまとめられています。気になる方は見てみてください。

↓↓↓↓

職業訓練校とは?受講手当や入学の条件、申し込み方法を詳しく解説|スタンバイ

どんな人が通っているか

私はWEBデザイン系の訓練を受けており、20人のクラスです。

女性:男性=4:1くらいで女性の方が多いです。

年齢は20~40代と幅広く、一番多いのは35歳前後です。

他のクラスは60代の生徒もいるらしく、思っていたよりも年齢層は上でした。

前職も業界・業種は多種多様で、販売員、営業、事務、技術者などです。

お子さんがいるママさんも3割くらいいました。

全員に共通しているのはWEB業界未経験ということでした。

ネットで調べていると、どこの学校もWEBデザイン系は女性が多く年齢も幅広いようです。

カリキュラム

私の場合は、WEBサイト制作とECサイト運営のスキルを身に付ける訓練なので

それに関わることを学んでいます。

  • Officeソフト(Word、Excel、PowerPoint)
  • 画像加工ソフト(Photoshop、Illustrator)
  • 動画加工ソフト(PremierePro)
  • コーディング(HTML、CSS)
  • サイト構築ソフト(WordPress、EC-cube)

ざっと並べましたが、要は幅広く学べるということです。

講師の方はフリーランスで自分でもECサイトをばりばり運営しているので

技術面はもちろん、業界人としての苦労やエピソードを教えてくれます。

 

難易度は、Officeソフトは前職で使っていたので基本操作は問題ありませんでした。

時短になるショートカットや便利機能を教えてくれて、

「それ知っていたらもっと効率的に資料が作れたな~」と思うことが多々ありました。

Officeソフト以外は触るのがはじめてで最初は覚えることが多かったですが

慣れるまで練習させてくれたり、とても質問しやすい環境だったので

最終的には基本~やや応用まで十分身に付けることができました。

 

そして、就職支援の授業もあります。

自己分析や面接練習なども充実しており自分のキャリアを一緒に考えてくれる

プロがいるのが心強いと感じました。

通うメリット・デメリット

メリット①コスパよく勉強ができる

スクールに通うより断然安くスキルを身に付けることができます。

雇用保険の受給期間が延長されるのも助かります。

求職中にお金を受け取りながら勉強できるのは素晴らしい制度だと思います。

メリット②初心者でも大丈夫

訓練校には教えるノウハウがしっかりあるので、業界・業種が全く関係なくても

誰も取り残されることなく一定のレベルまで身に付けられます。

就職支援の先生は、今までやってきた仕事と今勉強していることを

掛け合わせてどんな仕事が向いているか客観的なアドバイスをくれます。

メリット③先生・クラスメイトと情報交換できる

実際に業界で働く先生にはリアルな声を、クラスメイトは就活の近況を聞くことができます。

もちろん、クラスメイトとは無理に情報交換する必要はないのですが

長期間一緒にいると自然と話したり、他人の話が聞こえてきたりします。

おすすめの証明写真屋さんとか、使いやすい求職サイトとか地味に知ると便利な情報が入っていきます。

さらに、私のクラスはWEBに関する資格試験を受ける人が多かったのですが

早い時期に試験を受けた人が出題問題や時間配分のコツを教えてくれて

試験合格者が続出したこともあります。

なにごとも情報戦だと思いますが、立場や経歴が違う人が集まるからこそ

多様な意見が聞けるのはありがたい限りでした。

デメリット①毎日都市部まで通う必要がある

訓練校を検索すると分かるのですが、結構大きな駅の近くにあります。

私は田舎の方に住んでいるので毎日通学に時間がかかりました。

ですので電車に乗る時間は読書の時間にしていました。

デメリット②訓練校に通うには面接が必要

訓練校に通うには、面接を受ける必要があります。

時間は5分程度ですが、やはり面接は緊張します。

質問内容はネットやYouTubeやブログに経験談がたくさんありますので

事前に検索して面接練習していくことをおすすめします。

ちなみに、私も経験談を書いていますのでご参考までに。

【退職後】職業訓練校に行くことになりました【28歳女性】

デメリット③税金の負担が大きい

これは訓練校に行くから税金が増える、という訳ではありません。

会社から天引きされていた税金を自分で納付しなければいけないので負担を感じるということです。

サラリーマン時代はで税金がいくら引かれているかなんて気にせず生きてきたので

自分で払うとなると税金の種類の多さや金額にげんなりします。

特に、住民税や健康保険は前年の所得から計算するので

収入がないのに大きな金額が引かれるのはきついです。貯金がないと大変だと思いました。

ただし、私はネットでいくつかのサイトを見て自分の場合は「雇用保険受給額>税金支払額」だったので訓練校に行くことを決めました。

一度ざっくりでも計算することをおすすめします。

デメリット④必ず希望する業界に行けるとは限らない

WEB業界に行きたくて就活をしても未経験の壁は大きいです。

学校では高度な応用レベルを身に付けるのは難しいかもしれません。

あらゆる業界や業種を視野に入れながら就活をする必要があります。

目指す業界が訓練内容と異なっても、学校の先生は応援してくれます。

訓練校の選定ポイント

学校選びで気を付けたいポイントをまとめます。

訓練内容はどうか?

例えばWEB系でもデザインなのかプログラミングなのか、Officeソフト特化型なのか等

色々分かれています。

パンフレットやホームページを見たり、ハローワーク窓口で確認するのが良いです。

場所・時間は通えるか?

毎日通うことになるので学校まで遠くないか確認が必要です。

また、学校によって訓練時間が異なります。通うことができる時間帯か要チェックです。

学校の雰囲気はどうか?

学校見学がある場合はぜひ行ってみてください。

先生の雰囲気や教室の綺麗さが分かります。

訓練が始まると、気軽に質問できるかも大切な要素だと思います。

私は学校見学で感じた雰囲気の良さが決め手となり学校を選びました。

最後に

私は、退職してから初めて職業訓練を知りました。

情報もありふれている訳ではなく、ネットに散らばっている情報をつなぎ合わせて理解したり

ハローワークに聞きに行ったりしました。

そのような手間はかかりますが、得られるものはとても大きいです。

昨今重要視されている「リスケリング」が小さな負担でできるのですから

是非活用して自分の可能性を広げてみてはいかがでしょうか。

できることが増えるって楽しいと感じる今日この頃です。

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